いぼ痔の症状と治療法

目次

いぼ痔には、【内痔核】と【外痔核】があります。

ここでは【内痔核】を中心に、簡単にご説明いたします。

内痔核はその症状の進みぐあいによって、
1度」~「4度」に分かれます。
ちなみに、1度→4度になるまでには、
数年~十数年かかるといわれています。

【1度】

肛門内で毛細血管が集まって、
クッションとなってる部分が腫れて、
“痔核”になります。
排便の際にいきんだり、こすれたりして、出血します。
歯状線よりも上にできているため、痛みはありませんが、
時にポタポタと出血して、ビックリ!なんて事もあります。
ちなみに私の症状は、これでした。

治療法

「保存療法」で治療します。
生活改善と薬(軟膏や座薬、飲み薬の服用)
でかなり改善されます。
参考までに、

・家庭でできる痔の手当て
・痔を悪化させないために

のエントリも合わせてご覧下さいませ。

【2度】

痔核の周囲の組織が、痔核を支えきれなくなり、
排便の際に、出血を伴ったりして、
痔核が肛門から飛び出しますが、
自然に引っ込んで、元の位置に戻ります。
痛みや残便感があります。

治療法

「外来療法」といって、患部に注射をしたり、
ゴム輪で患部をくくったり、
レーザーを当てたりという外科的処置を行い、
通院にて治療します。

【3度】

排便の際や、
重いものを持ったり、急に動いたりすると、
痔核が肛門から飛びだしてしまい、
指などで肛門内に押し込まないと
元に戻らなくなってしまいます。

治療法

「外来治療」、もしくは「手術」になります。
どちらかになるかは、
患者さんそれぞれの症状により異なるようです。

【4度】

痔核が外に出っ放しになり(脱肛)
指で押し込もうとしても戻らなくなります。
そして肛門の括約筋や下着などでこすれる刺激で、
粘膜から血液や分泌液が出るために下着を汚したり、
肛門周辺がかぶれたりします。

【かんとん痔核】

4度の状態から発展した【外痔核】です。
肛門から飛び出たままの痔核が、
肛門括約筋で締めつけられて、炎症を起こしたものです。
痔核の周りに血豆のようなものがたくさんできて
腫れあがり、激しい痛みに襲われます。

治療法

4度の場合はほとんど手術療法になります。
しかし、かんとん痔核の場合は、
手術をするとかえって悪化することもあるため、
先に鎮痛薬や軟膏などで炎症を抑えて経過を見てから、
手術するかを決めるのが一般的なようです。

【外痔核】

上記の「かんとん痔核」のように、
内痔核が外に出るケースが多いですが、
一般的に、歯状線(皮膚と粘膜の境目)よりも
外側にできる「いぼ痔」です。
イメージ的には、手足にできる「血豆」が、
肛門入口にできた感じです。
表面は皮膚に覆われているので、出血はさほどないのですが、
知覚神経が通っている場所なので、激痛を伴います。

治療法

内痔核と同様、いぼ痔の部分が小さくて、
痛みなどの症状が軽い場合は、
保存療法(生活改善と薬)で治療します。
症状の進行に合わせて、
切開して中の血豆の部分だけを除去したり、
外痔核そのものを切除したりという、
外科的処置を行います。